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不動産コラム

テレワーク普及で不動産投資に影響は?とるべき対策と予測

テレワーク普及で不動産投資に影響は?とるべき対策と予測

昨今の、コロナウイルス流行に伴って、人々の生活スタイルや働き方は大きく変化しようとしています。外出自粛を強いられ、多くの企業がテレワークの導入を開始しました。
この記事をご覧の皆さんも、会社ではなくテレワークの実施によって家にいる時間が増えたという方がほとんどではないでしょうか。
実は、このテレワークの普及を機会に住まいを見直すことを検討している方も多いのです。それによって、不動産投資にも大きな影響が発生することが予想されています。
そこで今回は、昨今のテレワークの普及や経済情勢の変化によって、不動産投資はどう変わるのかについてご紹介致します。

目次

テレワークの普及は不動産投資に影響があるのか?

まず、テレワークの普及は不動産投資にどのような影響があるのか、現状のテレワークの普及率や住宅事情を元にご説明します。

テレワークの普及の状況は?

コロナ禍によって、注目が集まり、多くの企業が導入しているのがテレワーク(自宅勤務)です。これまでも新たな働き方として、一部企業で導入していましたが、その動きが加速しています。
では、コロナ禍によってテレワークはどの程度、普及したのでしょうか。
パーソル総合研究所の調査によると、2020年4月時点でのテレワーク普及率は27.9%。それに対して、緊急事態宣言が発令される前の同年3月に行われた調査では13.2%に止まっているため、3月から4月の間に、テレワークの普及率は2倍に増加しています。

そして、実際にテレワークを実施した人からは、「生産性も落ちないし何より通勤がなくて楽」という意見も多く出ていることから、コロナ禍が落ち着いてもテレワークという新たな働き方は、社会に残って継続されることが予想されます。

テレワークで不動産のニーズは拡大する

テレワークの普及とともに、自宅で過ごす時間は大幅に増えました。
それによって、自宅でより快適に過ごすために住環境の改善を図る人が増えています。
長時間のデスクワークを快適にするために、仕事用の机や椅子を購入したり、Webカメラごしに見える背景を装飾するなどもその一貫です。

それだけではなく、これからの生活のためにより広い家や設備の良い家に引っ越しをする方も多くいます。出勤の利便性ではなく、普段の暮らしの快適性が重視されているのです。
これを受けてテレワークの普及によって、不動産のニーズは拡大するといえます。

テレワークの普及で投資すべきは郊外・都心どちらの不動産か?

では、テレワークの普及し始めたいま、投資すべきは郊外と都心どちらの不動産なのでしょうか。

テレワークの普及でニーズが高まるのは郊外の不動産

テレワークの普及によって、ニーズが高まっているのは郊外の不動産です。
それもそのはず。テレワークになれば暮らす場所を働く場所によって決める必要がなくなります。
例えば、これまで東京に所在する企業で働いていた方も、テレワークが導入されれば世界のどこにいても仕事ができるようになるのです。

従って、都心の企業に勤務しながら、自分自身は郊外で暮らすこともできるため、郊外の物件のニーズが高まっています。

都心の不動産で要注意の物件の特徴

それに対して、都心の不動産はニーズが急激に落ちるのかというと、そうではありません。
なぜなら、都心の家に住む理由として挙げられるのは、必ずしも通勤の利便性だけとは限らないからです。都心での生活は、人も多くて忙しない部分もありますが、お店が多い、交通の便が良いなど、郊外にはない良さがあります。

しかし、テレワークの普及によって、不動産のニーズが郊外へと流れているのは事実。
そうなると都心の不動産への投資は慎重になる必要があります。
注意すべき点をご紹介します。

利便性は今まで以上に大事

先ほどご紹介したように、テレワークとなっても都心に住み続ける人のほとんどが、郊外にはない利便性を求めています。そして、自分の時間が増えたからこそ、家の周辺環境は充実したものでないといけません。

従って、駅までの距離や自宅周辺の活気などは、これまで以上に物件選びの条件として強くなります。

設備の状態を事前に要チェック

家にいる時間が長くなってくると、その中での生活の質に注目が集まります。
少しの不具合でも、気になってしまうものです。

そのため、投資先とする前に、まずは水道の配管やセキュリティなど目に見えない部分まで設備をチェックしておくべきでしょう。

アフターコロナにおける不動産投資のポイント

では、アフターコロナにおける不動産投資では、どのような点に気をつけなければいけないのでしょうか。これからの時代の不動産投資で、気をつけなければいけないポイントを4つご紹介します。

価値のある物件が厳選される

まずは、これからの時代、不動産の価値の格差がより大きくなることが予想されます。
だからこそ、投資先となる物件選びは今まで以上に重要です。都心の物件も郊外の物件も、物件価値が高まる条件をしっかりと見定めた上での、不動産選びが必要になってきます。

通信環境の設備は必須

生活する場所と働く場所が同じであるとなると、自宅にもある程度の通信環境を備えておく必要があります。これからの不動産には、強力なWi-Fiの設置など、家で仕事をしても支障のない安定した通信環境が必須です。特にマンションへの投資の場合は、共用のWi-Fiをはじめとするネット環境の有無と質について事前に調べておきましょう。

投資する物件の用途による選定を慎重に

ニーズが明確化されるからこそ、価値を明確化するために投資する物件の用途が重要になります。
投資をする物件は、購入してから誰がどのような用途で利用することになるのか、ターゲット設定をしておかなければなりません。既に所有している物件であれば、利用シーンに特化してリフォームをしておくなどの対処法も有効でしょう。

敷金の徴収を徹底してリスクヘッジ

コロナ禍によって変わったのは住宅事情だけではありません。
目に見えないウイルスとの戦いによって、歴史的にみても経済状況が大きく悪化しています。倒産企業や失業者が多く出るなどあらゆる産業が破綻の危機を迎えています。

これによって、家賃の滞納リスクも大きくなっています。
借り手が家賃を滞納してしまうと、困るのは貸し手です。重要な収入がなくなってしまうのですから、非常に困るでしょう。
その家賃滞納リスクを軽減するのが、入居時に借り手が支払う敷金です。
本来であれば、退去時の家の補修などに充てられるものですが、家賃滞納が発生した場合は預かっている敷金を家賃に補填することができます。
これからの不動産投資では、そんなリスクに備えて2ヶ月分の敷金の支払いを要求すべきでしょう。

まとめ

今回は、昨今のコロナ禍で急激に普及しているテレワークによって、人々の生活はどのように変わって、不動産投資にはどのような影響があるのかをご紹介しました。

内容をまとめると

  • 郊外の不動産のニーズが高まる
  • 都心の不動産の選び方は今まで以上に慎重に
  • 敷金を多くとることで家賃滞納リスクに備える

住宅のニーズが高まるこれからの時代だからこそ、不動産投資はリスクも高くなる分、コツを上手くつかめば、高い効果が見込めます。そのためには、実際に投資を行う前に準備が行えるかが重要です。なるべく事前の準備でリスクを低くして、失敗のない不動産投資をしましょう。