「貯蓄から投資へ」というムーブメントが興り始めている最中、様々なサイトやSNSで、手堅い部類の
投資先として非常によくお勧めされているETF。
改めてETFとはそもそも何なのか?どういった仕組みなのか?などといった基本構造を掘り下げて知ることによって、
ここまで優良投資先として挙げられることに納得でき、資産運用方法のファーストチョイスになり得るかもしれません。
ETFとは”Exchange Traded Funds”の略称で、日本語では「上場投資信託」と言います。上場投資信託は各証券取引所で
上場されており、株と同じように売買されている投資信託です。(違いは後述します)
運用はTOPIX(東証株価指数)や日経平均株価、S&P500、ダウ平均株価などの指数だったり金価格などと連動するように設計されています。
昔からの代表的な投資手法は株式投資ですが、一番の違いは株式投資においてはあくまで自らが投資銘柄を選定して注文、
それにあたっては市場での価値や企業としての先々の見通しなど大きな手間も時間もかかります。
また、最低売買の単位が大きいため一定以上のまとまった資金が必要になります。リスクも負いますが、
その分株主優待なども含め大きなリターンが期待できます。
一方投資信託は資産運用のエキスパートが投資家から集めた資金を用いて、債券・株式・不動産などを組み合わせた
金融商品に分散させて運用します。
分散させるバランスや編成はそれぞれの投資信託ごとに変わってきます。私たちにとってもETFに投資するということは
個別企業の株式に投資するより、リスクを大きく抑えられ運用によって得た収益を投資家へと還元する仕組みです。
最低売買の単位は商品によりますが、100円から投資可能なものもあるため参入障壁が特別高くはない金融商品だと考えられます。
ではETF(上場投資信託)と投資信託は何が違うのか?
基本的には両方とも「投資信託」であることは共通です。しかし販売方法など、中身がそれぞれ異なる部分があります。
ETFは証券会社のみでの取扱いなので、証券口座開設してから購入が可能になります。投資信託はファンドごとに各銀行や
郵便局、証券会社で購入可能です。
保有コスト(信託報酬)はETFの方が安いため、長期間の運用目的つまり長い目で投資を考えているならETFの方が
メリットがあると言えるでしょう。
さらに、ETFは前述の通り様々な指数に連動した運用の成果しか期待できないため、市場の平均値を大きく上回るような
高リターンを期待する人はアクティブ運用の投資信託を選ぶことになります。投資信託にはヘルスケアやバイオ関連、
環境や資源など、特定のテーマを対象としたものがありますが、ETFにはありません。特定のテーマに投資するのであれば、
投資信託を活用するべきでしょう。
さて今回はETFそのものはいったい何なのか?について取り上げてみましたが、次回はETFには実際どのような商品があり、
どういった運用がなされているのか、よく耳にするS&P500とは何なのか?などをお伝えしたいと思いますのでお楽しみに!