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不動産コラム

ドバイ不動産投資のメリットとは?アフターコロナの不動産事情についても解説

ドバイ不動産投資のメリットとは?アフターコロナの不動産事情についても解説

世界的に注目を集める中東の国際都市ドバイ。アブダビをはじめとした他の首長国に比べて石油資源が豊富でないのにもかかわらず、観光や金融に力を入れたことで世界有数の大都市に成長しました。

そんな中でもドバイの不動産はその地理的条件や人口増加に伴って一大産業となり、海外の投資家も注目され続けています。

以下ではドバイという街の魅力はもちろん、ドバイ不動産投資の背景、そしてアフターコロナ後注目するべきポイントについて解説していきます。

ドバイとはどんな街?

ドバイ首長国の首都であるドバイは、アラビア半島ペルシャ沿岸に位置する街で、もともとは漁業や真珠の輸出をおもな産業とする小さな漁村でした。バニー=ヤース部族のマクトゥーム家が移住したことでドバイ首長国が建国され、その後イギリスの保護国となったことをきっかけに植民地を結ぶ貿易の拠点となり、その存在感を高めていきました。

その後第二次世界大戦が終結すると首長ラーシド・ビン・サイード・アール・マクトゥームによって都市開発が開始され、1966年にはドバイ沖で海底油田が発見されたこともその後押しとなりました。ラシード首長はドバイにおける重度の原油依存状態は一種のリスクと考え、金融や流通、観光などに力を入れ、ドバイにおける経済の多角化を推進。結果経済の原油依存度は21%前後、GDPの伸び率は30倍ほどになり、「中世から近代への急変」とも称される成長を遂げました。

現在ではドバイは中東屈指の世界都市となり、超高層ビルや巨大ショッピングモールが立ち並ぶ世界的な観光都市になるとともに、世界各国の主だった金融機関が進出したことにより、中東の金融センターとなっています。

ドバイ経済急成長のポイント

小さな漁村から世界有数の国際都市へと成長を遂げたドバイ。ドバイがこのような発展を遂げたのはどういった要因からだったのでしょうか。

東西をつなぐ国際物流のハブ

まずドバイを優位にしたのは、その地理的環境といえます。中東はヨーロッパとアジアの中間に位置し、また新興国であるインドやロシアに近いなど、ドバイは周辺各国にアクセスが良い場所に位置していました。

これに目を付けたドバイ政府は国際物流に力を入れ、各国の物流をつなぐハブとして影響力を高めていくこととなります。1960年にはドバイ国際空港が開港し、ナショナル・フラッグ・キャリアとしてエミレーツ航空が就航開始したことで急速に発展を遂げていくことになります。

金融センターや経済特区の設置

物流に加えてドバイ政府が力を入れたのが、金融でした。2002年にはドバイ国際金融センターを設置し、法人所得税の免税や利益配当送金の自由化などさまざまなメリットを打ち出したことで、200社を超える海外の金融機関が進出。ドバイはバーレーンに変わる中東の国際金融センターとしての地位を固めていきました。

またドバイは1985年に経済特区「ジュベル・アリ・フリーゾーン」を設置。外資100%の会社設立と資本および利益のすべての本国送金を認めたことにより、世界中の「ヒト」「モノ」「カネ」がドバイに集まっていくこととなります。

ドバイ不動産バブルの背景

こうして世界有数の国際都市となったドバイにおいて、投資家が注目したのは不動産でした。特に2000年から2005年にかけては世界中の建設用クレーンの15%から25%がドバイに集まったといわれるほど不動産開発が進み、2007年には1年間で不動産価格が50%上昇したという発表もあったほどです。なぜこれほどまでにドバイの不動産に向けられる注目は過熱したのでしょうか。

急激な人口増加による都市開発

まずもっとも大きな要因として挙げられるのは、急激な人口増加です。ドバイの人口は1980年には28万人程度であったのにもかかわらず、1995年には70万人、2007年には120万人に達し、2019年には330万人を記録しました。

こうした人口増加に対応するべく、大型の都市開発が進み、超高層ビルや高級ホテル、別荘などに加え、ショッピングモールやテーマパークといった商業施設も急ピッチで建設が進んでいきました。不動産投資家の注目も集まるようになり、近年では5%から9%と先進国では考えられないほどの高い利回りを出すほどでした。

ドバイで不動産投資をするメリット

こうしてドバイの不動産投資は世界的に注目を集めるようになり、ドバイ政府もまた不動産投資家を優遇する措置を取るようになります。

不動産投資家を優遇した税制

日本で不動産を所有した場合さまざまな税金がかかりますが、ドバイに不動産を購入しても固定資産税や贈与税、相続税などはかかりません。こうした不動産投資家を優遇する税制は、海外の不動産投資家に注目されるきっかけとなりました。

不動産ビザの取得が可能

ドバイでは住居用不動産への投資で一定の条件を満たすことで、長期滞在ビザが取得できます。初回は2年となっており、不動産を保有していることと一定の条件を満たしていることで更新も可能です。不動産ビザでは配偶者や扶養家族も申請可能なので、不動産投資家がドバイに移住する機会を作り出すことにもなりました。

ドバイ不動産の低迷

空前の好景気となったドバイ不動産でしたが、あまりに過熱するばあまり「バブル」状態となり、2008年にはニュースでも報道された「ドバイショック」がおきてしまいます。この一連の動きの背景はどのようなものだったのでしょうか。

ドバイショックとその後

急激な人口増加に加え、2006年には首長令によって外国人の不動産所有権が拡大されるなど、海外からの投資や不動産事業に対する規制が緩和されたことも要因の一つとなり、ドバイにおける不動産市場は加熱の一途をたどりました。

しかしその実態は完成していない不動産の転売が繰り返されるというもので、不動産の転売を規制する規制制度はなく、また統一された信用調査機関がなかったため、信用度の低い多重債務顧客に資金が貸し出されることもありました。

そうして起きた2008年のリーマンショックは、ドバイにも波及し不動産バブルは崩壊。2009年11月25日にはドバイ政府の持ち株会社であるドバイ・ワールドが債務の返済猶予を要請したことが明らかになり、いわゆる「ドバイ・ショック」が発生。世界的に株式相場が急落し、投資家に衝撃を与えました。この一連の動きの間ドバイの不動産価格は2008年第4四半期から2009年第1四半期にかけて50%下落しました。以降ドバイの住宅市場は低迷を続けています。

アフターコロナ時代のドバイ不動産

2020年には中国武漢由来される新型コロナウィルスの世界的に感染拡大し、ドバイもまたその被害を受けました。ドバイでは人口100万人あたりの検査実施数が707,564人と徹底的なPCR検査を行い、感染拡大に歯止めをかけました。

しかし最大の課題は何といっても経済の復興です。ドバイは石油依存から脱却するために物流や航空、不動産などに力を入れてきたものの、今回そのすべてが打撃を受けたことによりドバイショックとは比べ物にならないほどの影響を受けることになりました。2020年7月7日にドバイでは観光客の受け入れを再会したものの客足が簡単に戻ることはなく、エミレーツ航空も数千人規模の解雇を行わざるを得ない状況に追い込まれています。

ドバイの経済はどうしても「ヒト」や「モノ」の動きによって支えられている以上、新型コロナウィルスの収束を待たなければ、不動産を含めたドバイの産業の上昇は難しいといえるでしょう。その一方で新型コロナウィルスが収束する兆候があれば、ドバイのような投資家を優遇し、「ヒト」「モノ」が集まる場所にはさらなる期待が寄せられる可能性もあります。

今後のドバイ不動産はどうなる?

ドバイの不動産はその地理的条件や不動産投資家を優遇する政策、急激な増加などによって、価格上昇を続けてきました。しかしリーマンショックやドバイショックに引き続き、新型コロナウィルスの感染拡大により大きなダメージを受け、今後ドバイの不動産がどのような道筋をたどることになるかは未知数といえます。

しかし今後の状況にもよりますが、税制の優遇などドバイが投資家にとって魅力的な街であることには変わりありません。不動産も含め、ドバイの産業の今後を注視していく必要がありそうです。