UAEでは2018年1月からVAT(付加価値税：日本の消費税に近い税)を導入、2023年6月以降の会計年度より9%の法人税も導入し、現在では実質無税の国ではなくなりました。ですが、法人税に関しては約1,200万円近くまでの中小企業の利益に対しては引き続き非課税であったり、フリーゾーン(と呼ばれる特別な地域の)企業に該当すれば免除されたりと、まだまだ優遇されています。また個人に関してはそれ以上に、所得税・住民税・不動産にまつわる税(固定資産税・相続税・贈与税・インカムゲイン/キャピタルゲインなども)すべて非課税！誰しもが無駄な税金は払いたくないですし、税制面こそ、UAEの最大の魅力といっても過言ではありません。

UAEでは税金をほぼ非課税にする代わりに、例えばレストランでの飲食代に地方自治体手数料が10%ほど含まれていたり、法人を維持する為に1年ごとに更新料約100万円程が必要だったりと、各種‘手数料’が設けられています。移住予定のかたや法人設立を考えているかたは、ぜひ手数料の確認はしてみてくださいね。あと特に日本人の場合、出国時課税や国外財産調書制度と言った、日本から課税される部分にも十分配慮が必要です。

移住は難易度が高すぎる…手続きもわからない…そう思ったかたも、今すぐ移住しなくとも、UAEの不動産(200万AED：日本円にして約8000万円ぐらい)を購入すれば取得できるようになった、10年間も有効な『ゴールデンビザ』はぜひ今後活用することをお勧めしたいシステムです。ただ、日本人がUAEでローンを組むのはなかなか難しいため、不動産購入の多くはキャッシュまたはクリプトをはじめ仮想通貨など、あくまで購入できるだけの資産がある人向けとはなってしまいます。

最近ようやくオンライン内見や電子契約も少しずつ取り入れるようになってきた日本の不動産業界ですが、まだまだアナログな紙ベースのイメージが根強いですよね。暗号資産で家を買ったり、まだ出来上がっていない物件を買う『オフプラン』が主流のUAEと比べると、少し時代に遅れているようにも感じます。もちろん、金額の高い大きな買い物なので、物件の出来上がりをしっかり確認してから購入したいという意見はご尤もですが、UAE不動産の場合、投資用物件として購入・売却するケースが非常に多く、建つ前に購入し、建つ前に売却して利益を得た不動産投資家さんたちが、今までも沢山いらっしゃいます。

次回はもう少し詳しく、UAE不動産事情についてお話したいと思います。

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Nana Ikeda
UAE担当エージェント