事例3:売却方法を比較し、実際の売却手取りに約150万円の差
節税目的で購入したワンルームマンション2室について、家賃保証があっても管理費、修繕積立金、ローン返済等の負担が重なり、入居中でも毎月の持ち出しが続いていた所有者からの相談です。保有を続けても赤字が膨らみ、売却するにもサブリース契約が条件に影響している状態でした。相談時には、次の3点を整理しました。
相談時に整理した主な論点
- 赤字の原因が空室ではなく、契約条件とコスト構造にあること
借上げ賃料の水準、管理費、修繕積立金、ローン返済のどの項目が赤字に影響しているかを月次収支から切り分けました。この事例では、問題は稼働率ではなく、契約条件と費用構造にありました。 - サブリース契約付きのまま売却する場合と、契約を終了して売却する場合の条件
サブリース契約が付いたままの区分マンションは、買主が限定されやすく、収益の見え方も変わるため、査定価格に差が出ることがあります。査定価格、契約終了に伴う費用、ローン残高、売却諸費用を同じ時点でそろえて比較しました。 - 契約の終了・管理変更・売却を別々ではなく一体で比較すること
契約終了だけを目標にすると、その後の運用や売却で行き詰まります。一般管理への切替や売却も含めて同時に比較すると、どの順序で何を進めるべきかが明確になります。
確認できた結果
実際の売却手取り差約150万円実際の売却結果
赤字の原因が物件ではなく、サブリース契約にあるケースで確認するポイント
ワンルーム投資で赤字が続くと、「物件選びに失敗した」「もう持ち続けるしかない」と思い込んでしまう方が多いですが、実際には物件そのものより、サブリース契約の条件が収支を悪化させているケースがあります。
家賃保証が付いていても、借上げ賃料の水準、管理費、修繕積立金、ローン返済が重なると、入居があっても赤字になることは珍しくありません。この場合、空室が埋まれば解決するわけではなく、契約条件が利益の出にくい構造になっていることが問題です。
さらに、サブリース契約が付いたままだと売却条件に影響が出ることがあります。赤字の原因を見誤ると、保有を続けても、売却しても不利になりやすいため、物件の良し悪しだけで判断せず、契約条件と売却方法ごとの想定手取りを同じ時点で比較する必要があります。
