今週は京都におりました。
往復の新幹線では、乗客の多くが外国籍の方となり
完全にコロナ前に戻っている印象でした。
興味深かったのは、ヨーロッパ系と思われる方々は
新幹線の中でノートパソコンタイプのPCを開いており、
暇つぶしのタブレットではなく、明らかにメールの返信など
仕事しながら旅行している方々がいたことです。
世界では旅行しながら仕事、みたいなスタイルが
標準的になっているのだと感じました。
さて、米国では銀行破綻の影響によって、マネー・マーケット・ファンド(MMF)へと
資金が流れているとの報道がありました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c0b983791f3d02374b58baabe680ec080b5aeaa7?page=1
マネー・マーケット・ファンド(MMF)とは、低リスクの投資信託のことで、
1年以上動かさないような資金についてはこのMMFにお金を入れるのが一般的でして、
日本で言うと定期預金のようなイメージがこれにあたります。
先日の取り付け騒ぎ以降、米国での銀行預金は25万米ドル(3000万くらい)
しか保護されないリスクから、MMFへの資金移動が増えているということでした。
銀行からMMFにお金を動かす動機として、
・銀行破綻のリスク
・金利が高い
の2点があります。
現在のMMF金利はおおよそ5%近くでローリスクでこの金利と
いうのは非常に魅力的だと感じます。
当然、このようなメリットがあるため、銀行の取り付け騒ぎ以降は国家財政レベルの
資金がMMFに流入しているということで、
ブルームバーグによると、銀行預金からの流出額は3月15日までに17兆5000億ドル(約2310兆円)に増え、
小規模銀行では5兆4000億ドル(約713兆円)に達しており、これからも流入が続くと見られています。
また、モルガンスタンレーのレポートでは、
商業用不動産や、ベンチャーキャピタルやプライベート エクイティなどの
「プライベート マーケット」資産が大きな下落リスクにあり、
リバランスを検討することを提案しています。
★2021年以降に爆発的に伸びていたベンチャー投資が前年比で
53%減という数字がすでに出ており、これから資金繰りが悪化する
企業が出てくることが予想され、
さらに銀行も貸し渋りのスタンスであることから多くのベンチャー企業が
苦境を迎えるサインが点灯しています。
★商業用不動産の価格はすでに下落しており、2008 年の金融危機時の下落に匹敵する
40~45%もの価格が下落する可能性があると予測されています。
この課題は、不動産業界だけでなく、それに関連するビジネス全般に損害を与える可能性があります。
然し乍ら、米国株式市場は予想以上に好調です。
米大手銀の集計によると今期の決算は予想以上に好調なスタートとなっており、
第1週目に決算を発表した企業のうち、90%が予想を上回る1株利益を計上しました。
少なくとも2012年以降最高の達成率です。株式市場には上記の不安材料は織り込まれていません。
危機の後退に伴って債券・米ドルが修正モードとなっている中、株価はまずまず堅調。
この緩い雰囲気はまだまだ継続しそうです。