先週は米国主要企業の決算発表が行われ大半が市場予想を上回る内容となっており、
金利上昇下の中、景気悪化をめぐる投資家の過度な企業業績悪化懸念が緩和されたことが
株式市場を支えました。
経済指標に関して、9月の米住宅着工件数が発表され、
年率換算で前月比8.1%減の143.9万戸。
一戸建て住宅の着工許可件数は3.1%減の87.2戸と2020年6月以来の低水準となりました。
また、9月中古住宅販売件数は前月比1.5%減の471万戸。減少は8カ月連続です。
インフレ抑制にFRBが積極利上げを続ける中で、高水準にある米住宅ローン金利が需要を減退させ、
住宅着工に影響を及ぼしている状況です。
米住宅ローン金利上昇は引き続き需要を鈍化させ、住宅価格に下落圧力を加える見通しではありますが
在庫はいまだに不十分な水準と考えられており、住宅価格の下落が続く公算は大きいものの、
大幅な下げとはならないという見方が広がっています。
実際に伺った米国不動産リートの代表者の雑談とマーケットの動向に乖離がないという印象を
受けました。
賃貸需要は相変わらず根強く、このファンドでは平均して年間19%の値上げを行っている
とのことでした。(米国賃貸は1年更新)
米国不動産リートは経費など引かれて円環で8~9%の利回りを想定していますが、
現在の相場環境ですと賃料上昇だけで年間予想リターンの倍以上取れてしまっているわけですから、
いかに不動産がインフレに強いかを示している数字となります。
一方で日本の不動産についてですが、円安だから外国籍の方に紹介できないか?
というようなお声を頂きますが、日本においては、
・貸し出し賃料を上げられない。上げられるタイミングは入居者が変わるときぐらい。
・経済成長率に変動がない分、キャピタルゲインが大きく見込めないと考えられている。
というみられ方が一般的であり、【日本が好き】という理由がないと
日本の不動産には手を出さないと見られています。