原著は1926年にアメリカで出版され、現代でも脈々と受け継がれている歴史的な名著と言ってもいい
「バビロンの大富豪」。
100年近く経つ現代であっても、私たちにお金に関する知見と富を得る方法を教えてくれる内容になって
います。ここで紹介される法則に関して異論を唱えるような現代の成功者は、恐らく存在しない
でしょう。それだけ的を得た文脈で「誰もが富を得られる法則」を説いています。
古代バビロニア王国(現在のイラクの首都であるバグダッド南部に位置していたと言われる)を背景に
財を成し幸福になる、を主題にそのために守るべき7つの基本原則から成り立っています。
目次
①収入の10%を貯金
タイトル通り月収が手取りで25万だとして、毎月2万5千円を貯金に回しましょうという話です。
このくらいの金額で何が変わるのか?富を形成するには程遠いのではないかと思われる方も少なくない
でしょう。
しかし継続すると1年で30万円、20年で600万円になります。これはただの貯金であり、以前の記事で
ご紹介している複利の考え方で運用していけばどうなるかは一目瞭然です。
②欲望に優先順位を付けよ
今も昔も変わらず、我々は沢山のやりたいことや欲しいものに囲まれて生活しています。しかしそれら
全てをかなえていては、もしくはかなえようとするとどうなるでしょうか。置かれている環境や収入は
人それぞれであるにも関わらず、結果としてすべての人はお金が不足していると感じてしまいます。
その中で、本当に自分が優先したい欲望に順番を付け、貯金に回した残り、つまり収入の10分の9で賄い
きれない欲望は諦めることが必要であると説いています。
③蓄えた貯金に働かせよ
よく、「お金があるところにお金は集まる」という表現がなされることがあります。これはお金が
お金を生む状態とも言えます。もちろんお金が意志をもって自ら動いているのではなく、持ち主である
私たち人間の意志で動かしています。つまりは投資せよ、とバビロンの大富豪では謳っています。
しばらくして出来た貯金を元手に投資へ回すべきであると、100年近く前からある本著は教えてくれて
います。不動産や株式等は伝統的投資方法と呼ばれているのも納得できます。
④危険や天敵から金を堅守せよ
危険や天敵、とは現代では富を失うリスクを表しています。
高利を謳って投資を募る儲け話やギャンブルでの一攫千金などが代表ですが、十分な知識を持たぬ
状態でおいしい話に手を出すこと、すなわちリスク=富に対する危険や天敵となってしまいます。必ず
必要な知識を得たり、時に知識を持つ人を頼り助言をもらってリスクヘッジすべきである、
ということです。
⑤より良きところに住め
住居を選ぶのに、「安くてある程度広い」これだけが本当に必要な条件ではありません。家とは単に
住むだけではなく、周囲の環境・通勤時間など生活する住居は幸せと密接な関係にあり、転じて幸せは
収入と貯金を殖やしていくモチベーションになります。構える住居に対する支払いはメンタルを豊かに
保つためのある種投資であると語られています。
⑥今日から未来の生活に備えよ
未来を見据えての準備とは、現代の生命保険に通ずるような考え方です。富を形成していく上で避けて
は通れない部分です。いつ大病を患うか、命を落とすことがあるかは誰にも分かりません。
あなた自身に何か起こった場合、残された家族のためにも未来に向けた準備の重要性も理解できる
でしょう。
⑦自分こそを最大の資本にせよ
ここまで富を形成する上で必要な原則を6つ挙げましたが、これらを実行するのは他でもなく
あなたです。
富を得たい、稼ぎたいという希望のもと、この希望がモチベーションとなりあなたを実際の
アクションへと突き動かしてくれます。自分自身を資本にする、つまりこれを実行する自分自身の
価値をさらに高めるべく能力を開発して可能性を見出し、より学びを深めていくことが原則の7つ目
です。
100年近くも読み継がれている良著であり、今も変わらない価値を提供してくれる一冊です。
富を得て、幸せな人生を送りたいがそのためのヒントが詰まっているので、悩んだり迷ったり
したときは手に取ることをお勧めします。