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ウクライナ情勢が経済に与えた影響とは

ウクライナ情勢が経済に与えた影響とは

今年2月下旬にロシアによるウクライナへの侵攻がはじまりました。
様々な事情はあるものの、今回は世界経済に与える影響、私たちの暮らす日本への影響についても綴っていきます。

侵攻の影響

本日現在でも出口は見えない状況の続くウクライナ情勢。
主にイギリスやフランス、ドイツなどといった西側諸国が中心となって発動している経済制裁ですが、それが侵攻を食い止めるには至らずむしろ長期化の様相を呈してきています。
制裁措置によって、ロシアからの供給に依存していた原油・天然ガスは価格高騰の一途をたどっています。元々は侵攻を食い止める意味合いを持っていたはずの西側諸国による経済制裁が、西側諸国はじめ世界経済を苦しめるというブーメランのような状況に陥っています。
それをよく理解しているロシアによって足元を見られているような状況になっており、西側諸国は二の足を踏んでいます。

日本への影響とは

ロシアとアジア諸国との間での貿易や金融の取引規模はそう大きくはないため直接的な影響は少ないと見積もられていますが、欧州経済への打撃が大きいが故の間接的な影響は大いにあるとみていいでしょう。
実際、日本国内でもガソリン価格の急騰を受けて政府による石油補助金措置が開始したり、食品や製造業の生産コストへの影響も軽微とは言い難い状況です。
国内株価も情勢の長期化懸念の見通しに伴い、資源関連の株や景気に敏感な自動車・海運・鉄鋼関連株の売りが加速し価格下落を招いています。

国内の円安、物価上昇

では少し国内の物価状況を掘り下げてみましょう。
原油価格に連動して直接的影響が出やすいガソリンは勿論、プラスティック製品全般、ガス・電気料金、などそれらの製造に関わる一切のサービスに値上げの波が押し寄せて
います。輸送にはガソリンが必要になるため、輸送コストの上昇も当然商品価格に跳ね返ってくるという仕組みです。

今回の円安の背景には
・インフレ抑制のため、アメリカでの政策金利引き上げ(利上げ)が行われた結果金利の高いドル建て資産の需要が高まって、円を売ってドルを買う動きが加速
・ウクライナ情勢の影響による、基軸通貨としてのドル買いの動きが世界で高まっている通称「有事のドル買い」が起こっていること

ただでさえ高騰する原油価格に対し、円安傾向が強まると原油・原材料の輸入コストは言わずもがな、さらに高まることとなります。
原油価格の影響は発生から少し遅れてやってくるため、値上げは年内から来年にかけてまだまだ進むのではないか、というのが大方の予想のようです。

橋本裕介