目次
年利の目安とは
資産運用を始める際に、投資する指標になる重要な基準の一つである「年利」。
よく年率〇パーセントと記載されているこの数値、1年あたりのリターンされる率ですが、分かりやすい
ようで意外と分かりにくいので、定義とその目安について解説していきましょう。
最初に、よく混同しがちな利率(年率や年利と表記)と利回りの違いについてです。
利率(年率、年利)とは、債券の額面金額に対して毎年受け取る利子の割合のことで表面利率とも
言われます。
※債券の利率は、発行するときの金利水準や発行体の信用度などに応じて決まります。
一方、利回り(年利回り)とは、投資金額に対する利子も含めた年単位の収益の割合を表します。
つまり利回りが投資した元本に対する収益割合であるのに対し、利率は利息のみの割合と認識すると
分かりやすいでしょう。
今回焦点を当てている年利、言い換えれば投資によって得られるリターンの率。
リターンは高ければ高いほどいい、そう認識されている方も少なくないかと思います。
しかし一辺倒にそう捉えてしまうと非常に危険です。
投資にはリターンの一方で、当然リスクも存在するからです。一般に考えられるリスクの意味合い
(危険なこと)とは違い、投資の場面では多くの場合リターンの
幅を指します。リスクが大きい=収益大の可能性と損失大の可能性のどちらもが存在するということ
です。リスクとリターンは通常比例しており、低リスクでハイリターンという金融商品はほぼ存在
しません。
※これを謳って勧誘している金融商品がもしあれば、然るべき官庁の許認可を得ているかなど、一度精
査する必要があるので注意しましょう。
つまり低リスクの商品は低リターン、高リスクになればその分高リターンが見込まれるようになってい
ます。
そして代表的な金融商品の内容で考えると、預貯金→国債→投資信託→株式の順でリスクとリターンが高くなります。
理想的な年利はいくつなのか
現実的とされている、目指すべき年利は5%前後と言われています。本来理想的な年利は10%と
されていますが、中級者以上にならないとなかなか難しい数値でもあります。
前述の通り、「高いリターンには高いリスク」がセットになっています。そうすると、一定レベル
以上の投資家でないと10%の投資目標を掲げるのは少々難しいところです。
むしろ目指すべきとした5%さえも高く感じる方もいらっしゃるとは思いますが、あまり低い年利を
設定してしまうと、これからの物価上昇の速度についていけずに試算が目減りする可能性が
あります。
※本来は各種手数料や税金等を差し引いて算出しますが、ここでは割愛しています。
※なお、本記事はテーマに関する内容を参考のために記載しており、資産運用・投資・税制等について期待した効果が得られるかについては、弊社では何ら責任を負うものではなく、投資の推奨を目的とするものではありません。