目次
iDeco(イデコ)の仕組みと特徴は?
iDeco(イデコ)とはなにか?
個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」は、国による年金制度とは別に自分で投資積み立てすることで作る年金制度です。加入者は、一定の金額を掛け金として積み立てをしていき、投資信託などの金融商品を運用することで、60歳以降に年金や一時金として受け取ることができるようになりす
iDeco(イデコ)にはどのような税金の優遇があるのか?
iDecoの最も大きな税金上の優遇としては、積立金は毎年所得控除の対象となる点です。所得控除を行うと、所得に基づいて計算される所得税や、住民税、健康保険料などを低く抑えることができるようになります。
また、iDecoを活用すると定期預金の利息や、投資の運用益などが「非課税」となります。通常、こうした投資に対する利益に対しては、所得に対する課税とは分離課税されて、利益に対して20.321%の税がかかりますが、こうした税が免除されるのは大きなメリットと言えるでしょう。
また、年金として受け取る際にも、「公的年金等控除」「退職所得控除」の控除対象にもなります。
iDeco(イデコ)の対象者は?
このようにメリットの大きいiDecoですが、誰でも利用できる制度なのでしょうか?原則的には日本に住む20歳~65歳までの方であれば誰でも利用できる制度です。なお、控除可能な金額の上限は職業によって異なっており、公務員は年額14.4万円、企業年金のない会社員は年間27万6,000円まで、自営業者は年間81万6,000円までの控除を受けることが可能です。
iDeco(イデコ)はいくらから始めることができるのか?
投資、と聞くとまとまったお金が必要なんじゃない?と思ってしまうかもしれませんが、実際には月額5000円から始めることが可能です。なお、一度始めてしまうと途中でやめたり、お休みしたりも可能なのかは気になると思いますが、いつでも休止・再開も可能なため、安心して始めることができます。
企業型確定拠出年金(401K)との違いは?
iDeco(イデコ)と並んでよく聞く単語として401Kというものがありますが、401kとはどういったものなのでしょうか?401Kは、個人型確定拠出年金であるiDeco(イデコ)と、企業型確定拠出年金の二つを合わせた制度の総称です。企業型
確定拠出年金個人型(iDeCo) | 確定拠出年金企業型 | |
加入方法 | 個人が任意に加入 | 退職金制度として導入している企業の従業員が加入可能 |
掛金 | 個人が自分で負担 | 会社負担 |
納付方法 | 口座振替、又は給料からの天引き | 会社が納付 |
金融機関の選択 | 個人で選択 | 会社が選択 |
運用商品 | 選んだ金融機関が取り扱っている金融商品から選択 | 企業が用意している金融商品から選択 |
口座管理料 | 自己負担 | 会社負担の場合が多い |
iDecoの利用方法
iDecoのメリットを見ると制度を活用せず投資を始めるよりも非常にお得な運用が可能なため、自分も始めてみたくなった!という方もいらっしゃるのではないでしょうか?それでは、具体的なiDecoの始め方について見ていきましょう。
iDecoの開始方法は、
①金融機関を選択する
②運用する金額を決める
③投資商品を決める
というだけの簡単なステップです。それぞれ詳細を見ていきましょう。
①金融機関を選択
まずは金融機関を選択する必要があります。金融機関ごとに扱っている投資商品は異なるため、それぞれ比較検討する必要があります。
申込には、申込書を金融機関に提出する必要があり、インターネット、コールセンター、窓口それぞれで入手することが可能です。インターネットでは24時間受け付けているため、最も便利で簡単な方法です。
②運用する金額を決める
iDecoでは、一度金額を決めると1年ごとにしか金額を変更できず、60歳までは引き出すこともできません。そのため、掛け金を大きくし過ぎると、負担が大きくなってしまいます。最初は、無理のない範囲での掛け金から始めるとよいでしょう。
③投資商品を決める
投資商品ごとに想定利回りや信託報酬等が異なります。iDecoは長期投資を前提とした制度であるため、信託報酬が高いと投資しても利益が上がりにくくなってしまいます。事前に投資目論見書などはきちんと目を通して商品を比較するようにしましょう。
また、申込には基礎年金番号が必要となります。番号がわからない方は、年金手帳を確認するか、所属企業に確認する方法、近隣の年金事務所の窓口で確認する方法があります。申込書を郵送後、銀行側で書類の審査があり、実際に始めることができるのは1~2か月後からになります。
加入ができると年末調整や、確定申告の際に書類が届きますので、その内容に基づいて申請することで税控除を受けることができるようになります。
iDecoのデメリットは?
税控除など大きなメリットがあるiDecoですが、デメリットも確認しておきましょう。
①60歳までは引き出しができない
iDecoは、年金として設計された制度であるため、原則60歳までは引き出すことができません。例えば、緊急にお金が必要なった場合であっても、預貯金などと異なり現金化ができないようになっています。従って、あまり大きな金額を掛け金として設定すると負担が大きくなってしまうため、収入や支出を見極めたうえで掛け金の金額を決めるとよいでしょう。
②年金額は事前には確定しない
通常の年金では年金定期便等を通じて、自分が受け取ることができる年金額を予め知ることができるようになっています。一方、iDecoでは積み立てた掛け金の運用成績に応じて受け取ることができる年金額が増減します。そのため、老後資金に必要な資金を事前に確実に見積もることはできないというデメリットがあります。
③元本割れのリスクがある
iDecoは、投資した掛け金を様々な投資商品で運用するものであり、預貯金のような元本保証がついたものではありません。また、信託報酬などが高い場合も、運用で利益が出ていても、信託報酬でマイナスとなってしまうケースもあります。
④申請の手続きが煩雑
iDecoに加入するには、いずれの金融機関で口座を作るかを選択し、さらには投資商品を決める必要があります。そのためには、自分で様々な情報を収集し、判断しなければなりません。また、申請書類も記入すべき項目が多く、情報を正確に記入しないといけないことから、手続に時間がかかるといわれています。
申請後も、銀行の審査を経て開始されることから開始までの時間もかかりますし、税金の控除を受けるためには、年末調整や確定申告で自ら手続きをする必要があります。
こうした手間をかける必要があるため、自分で調べたりするのが苦手な人には若干ハードルが高い制度であるともいえます。
⑤手数料がかかる
iDecoを利用するためには、金融機関で専用の口座を作成する必要がありますが、口座開設時に手数料を支払う必要があります。この口座開設時の手数料はiDecoを主管する国民年金基金連合会の事務費用として使われるものであり、多くの金融機関では2,829円が手数料として請求されます。また、口座を維持している期間、毎月口座管理手数料が発生します。こちらの金額は、金融機関によって異なりますが、数百円相当であることが多いようです。
したがって、掛け金が少ない場合、こうした手数料の負担が大きくなるため、元本が目減りしてしまうケースもでてくるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は個人型確定拠出年金iDecoについて解説させていただきました。
税金の控除が受けられるお得な制度なので、一度時間をかけてでも情報を収集して将来のために計画してみてもいいのではないでしょうか?
今回は以上になります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
沢山のご依頼を受け準備中のオンラインウェビナーや、ご希望に応じて本社(東京都新宿区)界隈で開催となる個別面談やカウンセリングのご予約も、お問い合わせフォームからご連絡ください。
サービスの開始につきましては、弊社ホームページのニュース及びLINE @にてご案内を予定しております。