以前こちらの記事で紹介したスイスですが、実は小学校から大学までトップレベルの教育水準を誇る教育立国でもあります。
特にスイスのボーディングスクール(全寮制の私立学校)は富裕層の子弟の留学先として、近年注目を集めています。
今回の記事ではスイスのボーディングスクールの魅力、ぶっちゃけいくらかかるの?、留学するならどこがおススメ?といったところを深堀りしていきたいと思います。
目次
ボーディングスクールに富裕層が魅せられるワケ
スイスのボーディングスクールの卒業生・出身者には世界中の王侯貴族や政治家などの著名人がいます。
王族だとモナコの前国王であるレーニエ3世、現ルクセンブルク皇太子のギヨーム・ド・リュクサンブール、政治家だとイギリス首相を務めたウィンストン・チャーチルなどがいます。
日本人だと女優の高田万由子さんも留学していたことで知られています。
ボーディングスクールに通うメリット
語学力が身につく
以前触れましたがスイスは公用語が4つ(ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語)定められている多言語社会です。
スイス国民は多くが2つ、3つの言語を話すことができ、もちろん英語も話せる割合が高いです。
各スクールの共通語は英語であり、授業は通常英語で行われ、必修科目として現地の第一言語の授業があるといったイメージです。
もし語学力に自信がなかったり、授業についていけない場合は生徒一人一人に合わせた個別プログラムがしっかり用意されているのも安心ですよね。
国際感覚など多様な価値観に触れることができる
ボーディングスクールには世界100か国以上から生徒が集まってきています。
そして、そこでは異なる文化、言語、肌や目の色をした仲間と共同生活を送ることになります。
最初は戸惑うかもしれませんが、一つ屋根の下で過ごすことで、自分の知らない世界に触れたり、受け入れたりすることで『 絶対的に正しい価値観なんてない 』ことや対話に代表されるコミュニケーションの大切さに気が付くのではないでしょうか。
また学校行事としてインターナショナルデーと呼ばれる各国文化交流会があり、料理やダンス、音楽、民族衣装などを介してお互いの文化を紹介しあう機会もあり、生徒同士の親睦に一役買っています。
美しい自然の中でのびのびと生活できる
内陸国のスイスは美しい山と湖に囲まれた自然豊かな国です。
ボーディングスクールの多くはそうした自然豊かな風光明媚な場所に立地します。
夏にはハイキング、キャンプ、カヤック、そして冬にはアルプスリゾートでスキーなどを楽しむことができ、心身ともに健康な状態を保つ下地は十分できています。
また、日本と並んで治安が良い国であることも、子どもを送り出す側の身としては安心材料になります。
個性を伸ばす教育
スイスのボーディングスクールでは、勉強だけでなく芸術・スポーツ・ボランティア活動など、様々な活動に参加することを推奨しています。
卒業生には政界や経済界の重鎮だけではなく、俳優になったり、音楽家になったり、バラエティあふれる顔ぶれが揃っています。
得意なことはどんどん伸ばし、苦手なことは少しでも伸ばしてあげる優秀な教師が揃っています。
いわば教師たちは子どもの隠れた才能を発掘する『 名プロデューサー 』と言えるでしょう。
世界で通用する大学入学資格が取得できる
皆さんは国際バカロレア(IB)という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
これはスイスのジュネーブで設立された非営利組織である、国際バカロレア機構(IBO)が認定する教育プログラムのことを指します。
IBを持っていると、自分の能力を示すものとして、日本国内はもちろん海外の有名大学に進学する際の強力なアピールポイントになります。
スイスのボーディングスクールでは上記のIBだけでなく、アメリカ・イギリス・フランスなど世界各地の大学入学資格を取得できるのが魅力です。
世界中に仲間ができる
多感な時期を共に過ごした仲間は一生ものの財産です。
そして、その仲間たちは世界のセレブリティの子息です。
日本でもいわゆる御三家と呼ばれる有名私立校の『 お受験 』が流行っています。
背景には子どもの交際関係を良好なものにしたい、という意図があるのかもしれません。
ボーディングスクールで培った人脈は将来ビジネスをする際や、旅行に出かけたときなどに有益なものになることでしょう。
ボーディングスクールの選び方
ボーディングスクールの学費は?
さて、ここからはスイスのボーディングスクールにお子さんを通わせるにあたって、やっぱり気になるのは費用や、スクールを選ぶ際にみるべきポイントではないでしょうか。
まずはお金の面をみていきましょう。
ボーディングスクールの年間の費用はおおよそ1000万と言われています。
これには学費・寮費・食費などが含まれています。
さすがに年間1000万はキツイ、という方には夏休みを利用した2週間ほどのサマーキャンプという制度もあります。こちらは2週間でおよそ60万ほどです。
また、日本に比べると物価は高いので、なるべく外食はしないなど生活面での工夫もしたほうがよいでしょう。
選ぶ時のポイント
奨学金の有無
上記の通り、ボーディングスクールにかかる費用は決して安くはありません。
各学校のサイトには奨学金に関する項目が記載されていますので、それを事前にチェックするようにしましょう。
参考までにスイスでも最も著名なボーディングスクールである、ル・ロゼ学院の奨学金に関するページのURLを貼っておきます。
→https://roseyfoundation.org/en/scholarship/
留学生の数・国籍
ボーディングスクールは世界中から生徒を迎え入れています。 どこの国・地域からの割合が高いのかなどもチェックしておきたい部分です。
英語研修(ESL)の有無
TOEFL90点以上がボーディングスクール入学にあたって要求されるボーダーラインと言われていますが、この基準点に達していなくても入学できる場合があります。
そんな時でもノンネイティブの留学生のために英語研修が充実しているかどうかはチェックしておきましょう。
卒業後の進路
卒業後に行きたい大学が決まっている場合、ボーディングスクールの卒業後の進路もチェックしておきたいところです。
自分が行きたいところの合格者が多いスクールは、やはり目標達成までのカリキュラムが充実していると言えます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
子どもの人格形成には多感な少年少女時代の経験が大きな影響を及ぼします。
集まる生徒の毛並みの良さ、恵まれた自然環境、教育プログラムの充実など、スイスのボーディングスクールをご子息の留学先の一つに検討してみてはいかがでしょうか。
今回は以上になります。
最後までお読みいただきありがとうございました。